地域医療実習

  • TOP
  • 医学部看護学科
  • 地域医療実習

概要

看護における総合的な実践能力を高めるために、地域医療を支える基幹病院等において看護学科3年時に医学科5年生と合同で地域医療実習に臨みます。この実習では、地域医療の仕組み及び各地域の保健・医療・福祉などの実情を学ぶとともに、医師、看護師等がチーム医療の一員として行動することの重要性を理解することにより、地域医療における医療者の果たす役割を考える機会となります。 この実習は、地域滞在型で、本学附属北部医療センターおよび京都府北部地域の基幹病院とその地域の保健、福祉施設等を訪問し、地域で暮らす人々を支えるための取組へ参加するなど、医療福祉のチームの一員としての貴重な体験ができます。活動の成果は実習後の成果報告会で発表し、活動に関する評価を行います。

地域医療実習実施病院

  • 京都府立医科大学附属北部医療センター
  • 京都中部総合医療センター
  • 綾部市立病院
  • 市立福知山市民病院
  • 国立病院機構舞鶴医療センター
  • 京丹後市立弥栄病院
  • 京丹後市立久美浜病院

実習先での様子

2025年 地域医療実習レポート

2025年8月25日から29日、3年生(看護師コース)62名が、京都府北部の各地に滞在し実習を行いました。
地域医療の現状と課題を検討し、医療専門職としての姿勢や協働の在り方を学ぶ貴重な機会となりました。余暇には天橋立の散策やバーベキューなどの活動を通じて仲間との交流も深め、充実した5日間となりました。
今後に続く学修や臨地実習に、学びを活かしていきます。

実習に参加した学生の声

HTさん(リーダー)

地域の医師や保健師、救急隊員の方々から、丹後地域の医療の実際や課題などについて、貴重なお話を伺いました。
人口減少による人手不足の中、地域医療では一つの病院で完結することは難しく、他の病院など施設との連携が重要であると学びました。看護師には、患者と他職種をつなぐ架け橋としての役割が求められ、患者を中心に地域包括ケアを実現するためには、まず信頼関係を築き、患者の思いや希望を尊重しながら関わることが大切であると学びました。
実習以外では、ホテルの方に協力頂いて花火をして、個人的に久しぶりの花火だったのでとても楽しかったです。
記録や課題はたくさんあって大変ではありますが、普段できない経験をたくさんできたので、とても楽しい実習になりました。

NNさん(副リーダー)

滞在地域では高齢化が進んでおり、在宅医療へのニーズが高い一方、医師不足や広い地形によって医療の届きにくさの課題があると思いました。高齢者の通院が負担になっていることに対して、乗合交通の仕組みなど、私たちも案を出し合って検討しました。看護師には、病院と地域をつなぐ役割が求められ、患者の退院後の生活まで見据えて支援する力が必要だと感じました。そのためには、住民の一人として地域の人たちと関わり、信頼関係を築くことが大事です。地域の強いつながりを活かして、住民全員で支え合う医療の形を作っていくことが、これからの地域医療にとって欠かせないと実感しました。

MIさん(副リーダー)

1日目は医学科・看護学科合同でグループワークをし、医療の課題や今後の展望についてディスカッションを行いました。その際には病院で働く方々の声を直接聞くことができ、地域医療への理解をより深める貴重な機会となりました。
2日目には福祉施設などに訪問し、地域の方々と交流しました。自分たちが考えていた課題と地域の方の思いに違いがあることを実感できました。
3日目には市長との懇談会が開かれ、市長自身のことや医療の今後の方向性についてお話を伺いました。また地域の多くの魅力も教えていただきました。
その後はクルーズ船での観光や、市の歴史や平和への思いについて学びました。医療や文化、そして人の温かさに触れ充実した貴重な時間となりました。
またご飯がとても美味しく満たされた5日間でした!