学部生インタビュー

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3年生 Nさん
01

看護師を目指そうと思ったきっかけを教えてください。

高校時代、一緒にバレーボール部に所属していた友達からの言葉がきっかけです。その友達が脚に大きな怪我をしてしまったことがあり、ずっと一緒にプレーしてきた仲間なので、助けることが当たり前だと思いそばで支えていました。その時に「居てくれてよかった」と言われたことが嬉しかったです。丁度、当時は進路を考えていた時期だったので、仲が良いから助けるのではなく、どんな人でも助ける仕事ができたらいいなと思い、1番に思い浮かんだのが看護師でした。

02

京都府立医科大学を選んだ理由を教えてください。

生まれ育った京都の街がすごく好きだったので、ずっと京都で働きたいと思っていたことと、「地域に貢献する」という大学の理念を聞き、私も地域に貢献できるような看護師になりたいと思ったからです。すぐ近くに附属病院もあるので、実習が充実しているかなと思い京都府立医科大学に決めました。
地域実習もあって、珍しいと思ったことも理由の一つです。私は患者さんと密に接する看護師になりたいなと思っていたので、地域の病院では、より患者さんと近い距離で学べると思い、魅力に感じていました。

03

地域実習について教えてください。

地域実習は、3年生の夏に京都の北部に泊まり込みか、グループによっては通いで行く実習です。期間としては長くはありません。実習先には舞鶴や福知山などを含め7つの病院があり、私は北部医療センターに行くことができました。

04

地域医療実習に実際に行ってみた感想はいかがですか?

私はそれまで附属病院での実習しか知らなくて、附属病院があることによって、大学と連携した一連の実習ができることを強みだと思っていました。もちろんそれは大きな強みですが、北部医療センターは「患者さんが家に帰ることを考えた医療」を特に意識されているということを感じ、地域連携を熱心にされているという印象を受けました。附属病院でもそういった地域連携はされておられると思うのですが、どうしても急性期というイメージがあるので、高齢化も進んでいる北部で「家に帰るということ」をより重視されている姿を近くで見られた貴重な経験でした。

05

家に帰ることを意識した医療というのは、具体的にどのような場面で実感されたのですか?

地域連携室といって、病院の退院支援をしている看護師さんが事例を持ってきてくださり、その事例についての話し合いや、実際にどういう医療が行われているのかを講義で聞いて学びました。

06

好きな授業を教えてください。

グループで看護過程を展開する「看護方法論」という授業が印象に残っています。実習でも、情報収集をして、アセスメントして、ケアプランを立案するということをやっていかないといけません。この一連の流れが「看護過程の展開」で、それを初めて本格的にしたのが「看護方法論」という授業です。
いきなり紙面上で患者さんの紹介をされ、ケアプランを書きなさいと言われたら、恐らく挫折していたと思います。授業では看護過程の展開をグループワークで行い、ひとりの患者さんの事例を見て、情報収集する人、分析や解釈をする人、関連図を書く人など役割分担しながらやったことが、今では一人でできるようになりました。
グループで考えた後、みんなで資料を作ってプレゼンするのですが、他の人はこういった視点で考えていたのだなということも学ぶことができました。楽しかったかと言われると、やることも多く、提出期限を間に合わせないといけないし、きつかったことも多かったのですが、今思えば、実習で記録を書くことができているのもその時の経験があったからで、すごく自分の為になった授業だったと思います。

07

京都府立医科大学のいいところを教えてください。

実習に行っているといつも以上に実感するのが、先生が優しくて心強いことです。やっぱり病院に行くと普段一緒に頑張っている友達もそばにいないし、学生一人で乗り越えなければならないことがたくさんあります。指導看護師さんに教えてもらい学ぶことは多くありますが、できなかった時に私はすごく落ち込んでしまうので、先生が「困っていることはない?」と聞いてくださり、手厚いフォローをしてくださることが本当に救いです。
実習では慢性、急性、小児、母性、在宅、精神、老年の7つの領域それぞれに担当の先生がいて、自分がうまく伝えられるかなと迷ったときは看護師さんに報告に行く前に、相談させていただいています。
各領域で学生6人に対して担当の先生がついて記録についてのアドバイスをして下さり、記録ができていなくても一方的に怒られるようなことはなく、「最低限ここまでやってきてね。これ以降は、できていなくても一緒に考えようか。」といった風に言って下さるので、やる気も出るし、無理しすぎずに、ちゃんと睡眠も取れていました。ひとりの人として接してくれて、それぞれの事情も理解してくれる先生方なので、相談もしやすいです。

08

実習で嬉しかったこと、良かったこと、つらかったことはありますか?

小児の領域に行ったとき、他の友達は10歳など思春期の患者さんを担当していたのですが、私が受け持たせてもらった患者さんは生後2カ月で、そうなると何もかもが違い自分自身不安になってしまいました。例えばバイタルサイン測定でも、成人であれば慣れているので一連の流れで測れてたいたのですが、赤ちゃんだったら泣いてしまうし、自分も音が聞こえなくて焦ってしまうこともありました。小児の実習は何回もバイタルサイン測定にいくので、指導看護師さんにアドバイスをもらい、最終日に初日と同じ指導看護師さんに見ていただいたとき、「初日から比べてだいぶ良くなっていたよ。ちゃんとアドバイスしたことも取り入れているし、いい看護師さんになるね。」と言ってもらえたことが本当に嬉しかったです。その時「小児で待っています。」と言われて、そう言っていただくと小児に行きたくなってしまいます(笑)
嬉しかったことは他にもたくさんあります。ついこの間は在宅に行っていたのですが、在宅ではやはり色んな経験をされている方がおられます。家に帰りたいという強い思いで、自分で医療処置をできるようになられた方がいて、その方は気管切開をしていて声が出せなかったのですが、スピーチカニューレというものに付け替えると声が出せて話せるようになるんです。気管切開していると空気の流れが変わり、声を出せないのですが、スピーチカニューレを付けて閉じると空気が出はしないけど、吸えるので、声が出せるようになります。しかし、吸うところが小さくなるので息が苦しくなってしまいます。その方は声で話すことを望んでおられたので、スピーチカニューレを付けて声を出すことを頑張っておられました。私が来た時にすごく嬉しそうにスピーチカニューレをつけて、沢山お話して下さり、歌まで歌ってくださったんです。そこでの実習最終日には「今日で終わりなんか。またおいで。」と言ってくださって、そのときには在宅に行きたいって思ってしまいました(笑)
本当に、素敵な患者さんとの出会いが多かったことが嬉しかったことですね。他の領域でも患者さんが喜んでくださったこと、嬉しそうな姿を見ることが多く、それが自分の喜びでもありました。
辛かったことは、バイタルサイン測定は演習でもうまくいっていたし、それなりに自信もあったなか、小児での初めてのバイタルサインを測れなかったということです。私が測れていなかったことで、もしその子が異常だった場合、自分のせいではないかと怖くなりました。他の処置でもそうですが、例えばインスリン注射をさせてもらった時に、その行為でもし失敗したらと考えるとすごく怖かったです。自分一人で抱え込むと、悩んでしまうので、怖かった時や辛かった時は先生にすぐに言っていました。「こんなことがあって」って言うと、「それは気にしなくていいよ。大丈夫大丈夫!」と励ましてくださって、それで少し落ち着くことができたし、頑張ろうと思えました。

09

実習にまだ行っていない1、2年生や入学される前の方は、実習はきついといったようなイメージを持たれている方も多いのではないかと思うのですが、実際は嬉しいことの方が多いですか?

はい、嬉しいことの方が多いです。
記録が大変だと思うことはありますが、嬉しいことの方が圧倒的に多いです。なので、実習を通して学んだことを書くときには思いが溢れてしまって、字数が収まりきらなくて削らないといけないようなことがよくありました。
出会った全ての患者さんや指導者さんにも、本当に感謝の気持ちでいっぱいです。

10

今後の展望について教えてください。

どこかというのは、まだ決めていないのですが、教育環境が整っている病院で、患者さんとできるだけ長い関わりをしたいなと思っています。教育機関が整っている場合、急性期が多く、入院して手術をして治ったらすぐ帰るという流れが多いと思のですが、その中でも、長期的なお付き合いができるところに行きたいと思っています。患者さんの病気が治るのはもちろん嬉しいことなのですが、長い関わりがあるからこその関係性を私は大事にしたいです。
病院では退院という、ゴールのようなものがありますが、在宅の生活は、ずっと関わってゆけるので、在宅ならではの工夫というか、患者さんが今まで生きてきた生活を第一に考えているということを在宅の実習で実際に行って感じました。病院では、看護師から患者さんへ指導のような形になってしまうのですが、在宅ではそこに住んでいる方が主体なので、その人の生活に合わせてどう看護していくかというところにすごく魅力を感じました。やはり在宅では一人暮らしでも、ご家族と住まれていても、患者さんがリラックスされており、表情も明るいなと感じました。将来的には在宅や訪問に行きたいと思っているのですが、そこでは自分一人で対応しないといけないので、はじめは病院でしっかりと経験を積み、いつかは在宅や訪問で、患者さんひとりひとりに寄り添い、支えられる看護をできるようになりたいです。

11

受験生へのメッセージ

きっと今は合格した後の未来が想像しにくく、勉強がしんどいと感じることもあると思うのですが、大学に入ってみると、友達と遊んだり、部活をしたり、実習に行ったりなど大変ながらも充実した日々が待っています。みなさんの大学生活が楽しいものになるように、ぜひ受験までの一日一日を大切にしてほしいと思います。大学からみなさんのことを応援しています。