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感染管理認定看護師 中西 文美さん

これまでの経歴

  • 京都府立医科大学で4年間学ぶ
  • 京都大学 助産学専攻1年課程 助産師の資格を取得
  • 民間病院を経て京都府立医科大学附属病院手術室に5年間勤務
  • 2年間オーストラリアへ渡航 医療従事者用の学校へ通う(息抜きと勉強を兼ねて)
  • 東京の大学病院のCCUに勤務
  • 1週間ボランティアでミャンマーへ
  • 京都府立医科大学附属病院へ戻り手術室で2年半勤務
  • 感染管理認定看護師の資格を取るために半年間学校に通い、2019年夏に資格取得
  • 附属病院に戻って手術室に1年間勤務
  • 附属病院消化器外科の病棟に勤務
  • 感染対策部に異動
    コロナ禍にも活躍
01

看護師を目指したきっかけを教えてください。

幼い頃から病院通いをしており、看護師さんがすごく安心できる存在であったことがきっかけです。高校生の時に自分なりに社会に貢献できることを模索しており、幼少期から印象に残っていた看護師さんと結びついたので、看護師を目指すようになりました。
実は、私はスポーツ推薦で進みたかったのですが、病気のことがあり、ドクターストップがかかってスポーツの道に進めないという経緯がありました。医療職は自分の人生を変えてしまうようにも思い、良いイメージを持てない時期もあったのですが、年を重ねるにつれ、学校に通うことができているのも、今の生活を送れているのも、あの時の医師の判断があったからなのかもしれないなと思うようになりました。 結局は常に自分の頭の中に医療職があったのかなと思います。

幼少期から看護師さんと関わることが多かったのですね。

そうですね。もうずっと関わってきたので、自分の知らないうちに近い存在になっていたのだと思います。

02

今のお仕事について教えてください。

感染管理認定看護師として、院内全ての職員と患者さんを感染から守るため、院内の感染症に関する情報収集や対策のほか、病棟の職員から感染対策に関する相談を受けたり、感染に関するマニュアルの作成、職員への研修などを行っています。
京都府の地域貢献的なところでは、高齢者施設への研修、感染症のアウトブレイクが発生した他施設の支援なども行っています。 病棟で働いていた時と大きく違うのは、ものすごく組織横断的に活動範囲が広がったことです。手術室や病棟で働いていた時には、部署での仕事が中心なので、いわゆる医療従事者と言われる方々とメインで関わっていたのですが、今の部署では関わる人が全職員になりました。管理職の方から現場のスタッフ、医療従事者のほか清掃担当などの外部委託業者まで役職や職種を問わず、密に関わるようになりました。

医療従事者以外の方との関わりについて詳しく教えていただけますか?

例えば、院内を清掃していただいている方に関しては、一般の企業で清掃しておられる方とは感染のリスクが違います。
病棟内に誤って落ちていた針を拾って針刺しをしてしまう、あるいは他人の血液が付着しているものに誤って触れてしまうということもあります。そのようなことから自分自身を感染から守るための知識、スキルを身につけていただかないといけないですし、病院では免疫力の低下した患者さんが多く、私たちなら通常は感染しないような病原体でも容易に感染してしまいます。なので、人に感染させないための対策を知って頂くこともとても大切です。
やはり感染対策は院内に勤務されている職員すべてにおいて必要なので、専門知識を生かし、それぞれの職種や経験に応じてその人に必要な研修を実施しています。

03

働かれている中で楽しさややりがいを感じること、
嬉しかったエピソードなどがあれば教えてください。

感染対策部では、患者さんとの直接的な関わりは基本的になく、寂しく感じることはあります。しかし、逆に言えば全ての患者さんが対象になるので、全ての患者さんのためにできることがあるということは、すごくやりがいのある仕事だと感じています。
現場で直接関わっておられる看護師や医師からは「この患者さんの療養環境を整えるために、もっと何かできないか」という相談を頂くことがあります。個別にリスクアセスメントをして、その患者さんに最適な感染対策を現場のスタッフとともに考えます。
現場のスタッフとディスカッションをして、患者さんごとにより良い医療を提供するために何ができるかを考えることはすごく楽しいですし、それが私たちの専門職であり、知識を発揮する役割なのかなと思っています。そうして「患者さんや家族がすごく喜んでくれた」という報告をいただいた時には、とても嬉しく思います。 現場のスタッフが安心して働ける環境と必要な医療やケアが必要なタイミングで提供できる環境づくりのために何ができるかということを考えていくことが大事かと思います。

04

感染管理認定看護師の資格を取得されてすぐにコロナ禍になった当時について、お話をお聞かせください。

もう、大変の一言でした。
当時は、時と場所を問わず、対応に追われる日々でした。 だけど今振り返ってみれば、全職員がこの危機をなんとかして乗り越える為、同じ方向に進むことができたということはとても良いことでしたし、その時のチームワークが今に繋がっていると思います。
コロナは今でも続いていますが、5類感染症に移行するまでを振り返ってみると、本当にあっという間でした。私は資格を取得した半年後にコロナ禍になったので、感染管理認定看護師としては経験がとても浅い状態から、先輩方とともに、その時その時で必死に過ごした3、 4年間でした。
でも、そういった状況であったからこそ、私の感染管理認定看護師としての人生の成長につながったと思います。
対応力もつきましたし、様々な職種の方々と関る機会が多く、その時に繋いだ関係性が今に続いていることが非常にありがたいと思います。 私たち感染対策部は、看護師だけでなく、医師、薬剤師、検査技師、事務といった多職種でチームを組んでおり、部署内での結束はもちろん、病院長や看護部長、上層部の方々を筆頭に、院内全体が一致団結できたのは、しんどいながらも、とてもやりがいのあることでした。

05

看護師の中でもなぜ感染管理認定看護師の道に進まれたのでしょうか

これは本当に偶然というか、縁というところが大きいと思っています。
私は元々、海外に興味があり、実際に海外に行って違う文化に触れてみたいという思いがありました。しかし、大学生活を忙しく過ごし、海外には行けないままでした。就職して5年ほど経った時、やっぱり海外に行きたいという思いが強く、行くなら今しかないと思い、退職を決心しました。その後は2年間オーストラリアのメルボルンに行き、病院を色々と見させていただきました。オーストラリアは日本よりも進んでいるところも多く、感銘を受けてこちらに帰国したのですが、日本、オーストラリアと先進国の医療を見た後は、その逆を見てみたいなという思いが沸き上がりました。そして、府立医大附属病院に再就職で戻る前に、1週間ミャンマーの僻地にボランティアとして行き、手術支援をしていました。その時の経験が、今、感染管理認定看護師として働いていることに繋がっていると思います。
例えば私が活動した医療現場では、支援物資は限られており、期限切れの物品を使用することは日常的ですし、日本でもオーストラリアでも当たり前であったことが、まったく当たり前ではなかったのです。本当にこんなことをしていいの?と戸惑うことも多々ありました。
ボランティアに参加するまで、感染対策は、とにかく教科書に載っていることを1から100まで適切に行うことが正しいという考えでしたが、ミャンマーのように発展途上国で、いざ自分が目の当たりにすると、完璧な感染対策をしたくてもできない、だからといって手術をしないのかという話にもなってしまいますし。現地でできる手術はものすごく限られてはいますが、それでも今そこにある限られた資源で最大限のことをやることで、救える命があります。
感染対策と言っても、その場所の環境によって最善策が変わってくるということが、すごく衝撃的で、興味深いという印象を持って日本に帰ってきました。 その後はまたこちらの附属病院で手術室の勤務に戻り、2年ほど経った時、上司から「うちの部署にも感染に強い看護師がいたらいいと思うから、感染管理認定看護師を受けてみないか」というお話をいただきました。感染に対して興味をもっていたことと、組織の要望とがマッチし、感染の道に進みました。
ですので、その時声を掛けて下さった上司にはすごく感謝しています。

06

今後の展望を教えてください。

今の仕事は、関わる部署や分野がものすごく広く、まだまだ知らないこと、学ばなければいけないことが多いので、ずっと勉強し成長し続けられる仕事だと思います。これからも視野を広げて勉強していきたいです。

07

京都府立医科大学を目指す方にメッセージをお願いします。

色んなことに視野を向け、興味を持ってほしいなと思います。大学生の時に色々と興味を持って取り組んだことや、目を向けたことが、働いてから思いもよらず結びつくこともあるんです。看護師とひとことで言っても、看護師になってからのキャリア形成は、ものすごくいろんな方向に広がっています。病院だけでも様々な規模や専門性があります。私のようにそれぞれの分野のスペシャリストを目指す方もいれば、訪問など地域で活躍するという道もあり、研究、教員など、いろんなキャリア形成があります。そういったところに、「種まき」という意味でも、学生の間にいろんなことに興味をもって好奇心を常に持ってもらえるといいんじゃないかなと思います。