大学院生インタビュー

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博士前期課程
がん看護専門看護師コース
Tさん

根拠を持ち、
多角的な視点からの看護で、
より深く患者さんを支えられるように

根拠を持ち、
多角的な視点からの看護で、
より深く患者さんを支えられるように

プロフィール

大学卒業後、民間の心臓病センターに勤務。その後、憧れであった養護教諭になる為、養成学校へ通学し、養護教諭として勤務。結婚を機に病棟の看護へ転職。今年度の4月から京都府立医科大学大学院へ進学。現在は休職し、子育てと学業を両立されている。

ある一日のスケジュール

  • 6:00

    起床、準備

  • 7:30

    子どもの送り出し 小学生の子どもの登校を見送ります

  • 8:30

    出発 ※2限に講義がある場合

  • 10:30

    講義

  • 研究 空き時間に研究を進めます

  • 16:30

    講義終了 登校、帰宅時間は日によって様々です

  • 18:00

    帰宅、お迎え 夫と協力しながら臨機応変に役割分担しています

  • 22:00

    子どもの寝かしつけ

  • 23:00

    自分時間 この時間に調査やプレゼン準備を進めることが多いです

01大学院進学のきっかけ

偶然、緩和ケアに携わるようになったことが大学院進学のきっかけに 勤務先の病棟で、たまたま緩和ケアの係になったことが大学院進学のきっかけです。担当として、緩和ケアに興味を持つようになり、日々奮闘していたのですが、空回ることも多く、独り善がりに頑張っていてもだめということに思い至りました。いろいろと調べるうちに、『がん看護専門看護師』は病院の制度を整えたりと、広い視野を持って後ろからサポートするような看護師であることを知り、自分もそうなりたいと思い、大学院進学を目指しました。

02大学院進学するために

迷っているときは口に出して、一歩進んでみる がん看護専門看護師コースは講義が多く、実習もあり、働きながら通うことは難しいコースです。大学院に通う間、休職させてもらえるのかどうか、金銭面や、家族との生活の両立など、様々な不安がありました。いざ職場で進学への思いを口にしてみると、師長さんや専門看護師さんたちが後押ししてくださり、最終的に休職という形を取らせていただきました。職場にはいろいろとサポートしていただき、本当に感謝しています。
大学院進学について自分で調べることももちろん大切ですが、声に出して周囲に打ち明けてみることで、様々な情報や提案を得ることができました
また、「一歩何か実行してみる」ということも大事だと思います。例えば大学院説明会に行ってみるとか。私の場合、説明会に参加して、働きながら通えないということがはっきりと分かったので、休職か退職に向けて行動を起こすことができました。
ひとつ動いてみたり口に出してみると、自ずと物事が流れて、モヤモヤが解消され、自分が目指したい場所へ突き進めるようになると思います。

03大学院の環境について

大学院は、ひとつ一つ周囲と相談できる環境 院生はみんな研究室が同じで、和気あいあいと楽しく過ごしています。
大学院での慣れないことや、失敗してしまった時、記録がうまくいかない時など、ひとつひとつの悩みを先輩や同期と相談できる環境なのですごくありがたいです。

04大学院での学びについて

臨床での経験が今の学びと繋がっている 調べものをどんどん深掘りし、わからないことを調べ、さらに気になることを追求していけることがとても楽しいです。
一番面白みを感じるのは、講義での先生のお話と、これまでの看護師としての経験や気づきが結びつく瞬間です。
自分自身が過去にモヤモヤと悩んでいたことを、先生が的確に言葉にして下さり、「あの時の出来事はこういうことだったのか」と、腑に落ちてスッキリする瞬間がよくあります。
逆に、自分の考えを言葉にすることは本当に難しく、プレゼンの授業も多いのですが、みんなにわかりやすく伝えるというのは、なんて難しいことだろうと日々痛感しています。

05実習について

「現場の看護師から意見を引き出せるような関わり」を 実習は2年間で3回あり、今年の夏に1つ目の実習を終えました。
「専門看護師コースで学んでいるのだから、病棟の皆さんの為になることをしないと」と気負ってしまい、空回ってしまったことが反省点です。
いただいたご指導としては、「自分から何かしないといけないと思うのではなく、皆(看護師)さんのやっていることをどんどん引き出して、認め合い、その上で皆さんから意見や考えを引き出せるような関わりができると良いよ」といったものでした。
すごく難しいことなのですが、本当にその通りだと思いますし、次回からはいただいた指導を心掛けたいです。

06大学院に入る方にアドバイス

学業とは関係のないことですが、看護師として動くことが多い生活から、大学院での生活では体を動かすことが減ってしまい、少しでも体を動かすことが息抜きになることに気づきました。
以前は漫画を読んだり、アニメや映画鑑賞が息抜きだったのですが、今は、庭の草引きをしたり、木の枝を切ったりすることで、体がすっきりします。やっぱり少しでも運動しないとダメなんだなと実感しています。
趣味ほどではなくても、何か動ける息抜きがあるといいかもしれませんね。

07 がん看護の難しさと、今後の展望

感性に頼る看護から多角的な視点の看護へ 『がん』と告知されると、多くの人はまず『死』を意識し、恐怖心を抱くと思います。そういった方に対して、どのように関わっていくかは、これまでも難しさを感じてきました。
以前は、どちらかというと自分の感性に頼った看護をしており、「これまでの経験から患者さんの立場に立ってみてどう感じるか」を基に接し方を考えていました。
しかし今は、『がん』と告知され、恐怖を感じている方の心理がどのように動くか、どのように伝えれば恐怖感を少しでも和らげることができるか、そして、その後どういった心理的回復過程をたどるかを大学院で学んでいます。心理面、身体面、社会的側面でも、根拠を持った、理論的な視点からの看護ができるように勉強を重ねているところなので、今の学びを生かし、感性に頼るだけではなく、より深く患者さんを支えられるようになりたいと思います。そして、こうした学びを他の看護師さんにも伝えていきたいです。